7つの習慣
7つの習慣
スティーブン・R・コヴィー
ジェームス・スキナー、川西 茂/訳
キングベアー出版(1996)
今、書店に並んでいるビジネス書100冊以上の価値があります。
その真価は、現代のビジネス書を数多く読んで、次から次へといろいろなテクニックを与えられ、それでも満足を得られないという中毒症状の人が、最もよく理解できるでしょう。私もそうでした。逆にビジネス書や自己啓発書を読まない人にとっては、ピンと来ないかもしれません。
巷のビジネス書が言うような、成功への近道はないのです。表面だけ取り繕っても、いずれ本質が明らかになるからです。
私の人生観に最も影響を与えた最重要な本の1冊です。
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個性主義の各要素(個性の発揮、コミュニケーションのスキル、他に影響を及ぼす戦略、前向きな姿勢など)は成功するのに必要がないと言っているのではない。確かにそれなりに必要だと思う。しかし、それらは一次的なものではなく、二次的なものである。私たちは、前の世代がつくり上げてきた土台の上に自分たちの成功を築くことを繰り返してきた結果、土台そのものを築く大切さを忘れてしまったのだろう。あるいは、種を蒔かずに長年刈り入れを続けてきたせいで、種を蒔く必要性を忘れてしまっているのかもしれない。
自分の人格に基本的な欠陥、二面性、あるいは不誠実を持ちながら、テクニックや手法だけで人を動かしたり、仕事をさせたり、士気を高めようとしたりすれば、長期において成功することはできない。いずれは、その二面性によって相手に不信感が生まれるからである。いくら人間関係を改善させるためのテクニックを使ったとしても、それはすべて相手を操ろうとしている行動にしか見えない。信頼という土台がなければ、永続的に成功することはあり得ない。基礎となる人格の良さがあってはじめて、テクニックが生きてくるのだ。
原則は手法ではない。手法は具体的な活動、あるいは行動である。したがって、ある状況で使える手法が必ずしも別の状況でも使えるとは限らない。二番目の子供を最初の子供と同じように育てようとしたことのある親なら、すぐに分かるはずだ。
手法はある特定の状況においてしか適用できないが、原則は深い基礎的な真理であり、普遍の応用がある。そして、個人、人間関係、家族、あらゆる組織にあてはめることができる。こうした心理を習慣として身につければ、人々は自分が直面している状況に対応できる手法を自分で打ち出すことができるのだ。
また、原則は価値観とも異なる。例えば、強盗団でも価値観を共有することはできる。しかし、その価値観はここで話している基本的な原則とは全く違うものであり、それに相反するものである。原則は”場所”そのものであり、価値観は”地図”である。正しい原則に価値をおけば、真理--物事のあるがままの知識--を手に入れることになる。
私たちの持つパラダイム、頭の中に描く地図が、こうした原則や自然の法則に一致すればするほど、それは正確かつ機能的なものになる。正しい地図を持てば、個人の、または人間関係における効果性に、無限のインパクトを与えることになる。それは行動や態度を改めようとするいかなる努力をも、はるかにしのぐものである。
「現代社会で出会う多くの人々は、まるでロボットのように機械的に振る舞い、自分のことを知りもせず理解することもない。唯一知っているのは、社会が要求しているイメージだけである。真のコミュニケーションをもたらす語らいの代わりに意味のないおしゃべりを繰り返し、心からの笑いの代わりに見せかけだけの笑顔を作り、心底からの痛みの代わりに鈍い絶望感しか味わっていない。こうした人間について言えることが二つある。ひとつは、彼らが治療の施しようがないほど自発性と自分らしさの欠乏に悩んでいるということであり、もうひとつは、実質的にほとんど私たちと変わりがないということだ」(エーリッヒ・フロム)
インサイド・アウトとは、自分自身の内面(インサイド)を変えることから始めるということであり、自分自身の根本的なパラダイム、人格、動機などを変えることから始めるということである。
インサイド・アウトの考え方では、私的成功が公的成功に先立つ。つまり、他人に対して約束をし、それを守る前に、まず自分自身に対する約束をし、その約束を守らなければならないということなのだ。また、人格よりも個性を優先することは愚かなことであり、自分自身を改善せずにほかの人との関係を改善しようとすることは意味のないことだと教えている。
「思いの種を蒔き、行動を刈り取り、行動の種を蒔いて習慣を刈り取る。習慣の種を蒔き、人格を刈り取り、人格の種を蒔いて人生を刈り取る」(古い格言)
習慣は、知識とスキルとやる気という三つの要素からなっている。
知識は、「何をするか」または「なぜそれをするか」という二つの質問に答えてくれる。スキルは「どうやってするか」を示すものである。やる気は動機であり「それを実行したい」という気持ちである。生活の中で習慣を確立するためには、この三つの要素がどれも必要である。
「誰も説得によって人を変えることはできない。すべての人は堅くガードされた心の変化の扉を持っており、その扉は中からしか開けられない。説得や感情に訴えることによって他人の扉を外から開くことはできない」(マリリン・ファーガソン)
人間は刺激と反応の間に選択の自由をもっているということである。この選択の自由の中にこそ、人間の人間たる四つの独特な性質〈自覚・想像力・良心・自由意志〉がある。
本当の意味では、自分の身に起こる出来事によって傷つけられるのではない。自分がその状況を容認するという選択によって、傷を受けるのだ。
「主よ、変えるべき変えられることを変える勇気を、変えられないことを受け入れる平和を、そしてその区別をつける知恵を与えたまえ」
組織のミッション・ステートメントをつくるプロセスには、時間、忍耐、参加、スキル、感情移入が必要なのだ。ここでもまた、応急処置ではだめなのだ。システム、組織、マネジメントのスタイルを、共有化されたビジョンと価値観に合わせるには、時間、誠心誠意、勇気、および誠実といった正しい原則に基づく行動・態度が必要である。正しい原則にさえ基づいていればそれは可能であり、素晴らしい結果を生み出すことができる。
組織の全員の深く共有されたビジョンと価値観を、本当に反映している組織のミッション・ステートメントは、強い一体感と強い決意を作り出すものである。人々の心の中に自律のための基準とガイドラインを植えつけることにより、指示、管理、批評、評価する人は必要でなくなる。なぜなら、従業員はその組織の核心を、自分のものとして受け入れているからである。
「成功者たちの共通点は、成功していない人たちの嫌がることを実行に移す習慣を身につけているということである。彼らにしてみても、必ずしも好きでそれを行っているわけではないが、自らの嫌だという感情をその目的の強さに服従させているのだ」(E・M・グレー)
ピーター・ドラッカーの言葉でまとめれば、「大きな成果を出す人は、問題に集中しているのではなく、機会に集中している」ということである。彼らは機会に時間という餌を与え、問題を餓死させようとするのだ。彼らは予防的に物事を考えるのである。
最も優先すべきことが何なのか、しっかりと決めておかなければならない。そして、気持ちよく、笑顔で、率直に、それ以外のことに対して「ノー」と言う勇気を持つ必要があるのだ。ためらうことなく、「ノー」と言えるようになる秘訣は、自分の中でもっと強い、燃えるような大きな「イエス」を持つことである。小事に振り回されてはならない。「最良」の敵は「良い」なのだ。
信頼は人間にとって究極の動機づけである。それは人の最善の姿を引き出すものである。しかし、それには時間と忍耐が必要だ。そして、人はその信頼にこたえられるレベルまで能力を引き上げるための訓練が、必要になることもある。
人間関係づくりに最も大切な要素は、私たちが何を言うか、何をするかということではなく、私たちはどういう人間であるのかということである。そして、私たちの言葉や行動が自らの中心(人格主義)からではなく、上辺だけのテクニック(個性主義)に起因するものであれば、人は私たちの二面性を感じとることだろう。そういうやり方では、効果的な相互依存関係をつくり上げ、維持するための土台は絶対にできない。
人間関係に大きな力を発揮するテクニックが本当にあるとすれば、それは真に自立した人格から自然にあふれ出るものでなければならない。だから、関係を築き始めるべきところはまず自分の内面であり、自分の影響の輪の中であり、自分の人格を育てることである。自立するにつれて--主体的になり、正しい原則を生活の中心におき、価値観に基づいて誠実に優先課題を計画し、それを実行する力を育成するにつれて--相互依存を選び、充実した、継続的で生産的な人間関係を築くことができるようになる。
「大衆の救いのために勤勉に働くより、ひとりの人のために全身を捧げる方が気高いのである」(ダグ・ハマーショルド)
P(目標達成)の問題はPC(目標達成能力)の機会である
相互依存状態において、Win-Win以外は、低次元の選択であり、長期においてはお互いの関係に悪影響を及ぼすことになるだろう。その影響からもたらされる弊害を考慮しなければならない。本当のWin-Winを達成することができなければ、No Dealを選ぶ方が適当である。
Win-Winの実行協定をつくるには、基礎的なパラダイム転換が要求される。なぜなら、Win-Winの焦点は、手段ではなく結果にあるからである。しかし、ほとんどの人は、手段を管理する習慣を身につけてしまっている。
Win-Winの結果を望んでいる人や組織に対しては、次の四ステップのプロセスを勧めている。
1.問題を相手の立場から見る。本当に相手を理解するように努め、相手と同じくらい、あるいはそれ以上に、相手のニーズや心配・関心事を表現する。
2.対処しなければならない課題と心配事(立場ではない)を明確にする。
3.完全に納得できる解決には、どういう結果を確保しなければならないかを明確にする。
4.その結果を達成するための新しい案や選択肢を打ち出す。
私たちは、急いで問題の中に飛び込んで、何かのアドバイスで問題を解決しようとする傾向がきわめて強い。しかも、多くの場合、診断する、あるいは問題を深く理解する時間をとることを忘れてしまっている。
人間関係について私が今まで学んだもっとも大切な教訓を要約すれば、それは「まず相手を理解するように努め、その後で、自分を理解してもらうようにしなさい」ということである。この原則が、人間関係における効果的なコミュニケーションの鍵なのである。
「理解してから理解される」ことは、大きなパラダイム転換が必要である。話をしているとき、ほとんどの人は、理解しようとして聞いているのではなく、答えようとして聞いているのだ。話しているか、話す準備をしているか、二つにひとつである。
優秀な営業マンは、まず顧客のニーズや関心、あるいは状況を理解しようとする。つまり、素人は商品を売り、プロはニーズや問題に対する解決を売るのだ。これは全く異なるアプローチである。プロは診断し、理解する方法を学ぶ。人とのニーズと自分の持つ商品を結び付ける方法も学ぶ。そして、時と場合によっては、「私の商品やサービスは、あなたのニーズを満たさない」という誠実さを示さなければならない。
人は理解されたい。だから、理解することにどんなに大きな時間の投資をしても、必ずそれを上回る時間の回収ができる。なぜならそれは、問題と課題に対する正しい理解と、人が深く理解されていると感じるときに発生する信頼残高をもとに、物事を進めることができるからである。
まず理解することを求めよ。問題が起こる前に、評価したり処方したりする前に、自分の考えを打ち出そうとする前に、まず理解しようとする。それが相互依存の強力な習慣なのである。
真にお互いを深く理解するとき、創造的な解決や第三の扉が開かれる。お互いの相違点が、コミュニケーションや進歩wp妨げる障壁にならなくなる。逆にシナジー、相乗効果への踏み台になっていくに違いない。
運動をすることで得られる最大のメリットは、第一の習慣である主体性という精神的な筋肉を鍛えることだろう。運動を妨げる様々な外的要因に反応せず、健康を大切にする自分の価値観に基づいて反応するとき、自己パラダイム、自尊心、自信、誠実さなどは深く影響を受けるに違いない。
「人生の最大の闘いは、日々自らの魂の静けさの中で闘われるものである」(デイビッド・O・マッケイ)
「いつの日か、いや何年か先のことかもしれないが、あなたは大きな誘惑と格闘し、あるいは人生の深い悲しみの重荷を背負い、その重さに震えることがあるだろう。しかし、本当の闘いは”今”なのだ。どうしようもない悲しみや誘惑の日に立ち向かい惨めにもそれに敗北するか、あるいは栄光をもって勝利するか、それは今決まりつつある。人格は、地道な長期的プロセスによってしか、形成できないものだからである」(フィリップス・ブルークス)
「これこそ人生最大の喜びである--自らが偉大と認める目的のために働くことである。世界があなたを幸せにするために働いてくれないとつねに文句を言い続ける興奮した、わがままな病気と不平の小さな塊ではなく、自然のひとつの力になることである。私が思うには、私の人生はコミュニティー全体のものであり、命があらん限りそれに仕えることは私の特権である。私は死ぬ時に、ことごとく使われ果てていたいのだ。熱心に働けば働くほど私は生きるからである。人生を人生のために喜ぶ。人生は私にとって短いろうそくではない。それは今の瞬間にかかげる素晴らしい松明であり、次の世代にそれを渡すまで、できる限り赤々と燃やし続けたいのである」(ジョージ・バーナード・ショウ)
「奉仕とは、この地球に住む特権を得るための家賃である」(N・エルドン・タナー)
「現在の姿を見て接すれば、人は現在のままだろう。人のあるべき姿を見て接すれば、あるべき姿に成長していくだろう」(ゲーテ)
本当の安定は、財産を持つことではなく、財産をつくり出す能力を持つことである。つまり、外的なものではなく、内的なものなのである。
「良心の声はいかにもか細く、もみ消すことは簡単である。しかしその声はあまりにも明瞭で、聞き違えることはない」(スタール夫人)
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ビジネストラックバック(1)
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理由はよく分からないけど、かれこれ1年近く読んでる気がする。 読めば読むほどに、とても大切なことを教えてくれると感じる、この1冊。 7つの習慣―成... 続きを読む


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