ピープルウエア 第2版
ピープルウエア 第2版
ヤル気こそプロジェクト成功の鍵
日経BP社(2001)
ソフトウェアその他
トム・デマルコ、ティモシー・リスター
★★★★☆
様々な所で参照されている古典です。副題はPRODUCTIVE PROJECTS AND TEAMSで、ソフトウエア開発におけるプロジェクト、チームのあり方です。現代では少し古くなったところもありますが、デマルコとリスターの着目点は完全に正しいと思います。デマルコの名前だけで無条件に買ってしまう信頼できる著者の一人です。第2版で8章が追加されました。
・デマルコが開発者としてシャロン・ワインバーグが管理するプロジェクトで仕事をしていたころ。彼はある日病床から足を引き摺ってオフィスへ行き、不安定なシステムを立て直そうとしていた。シャロンは、コンソールの前で倒れそうになったデマルコを見つけ支えてくれた。やがてスープを持って戻ってきて、彼にに飲ませ、元気付けた後で、彼は彼女に、どうしてこんなことまでしてくれるのか、と尋ねたところ、「トム、これが管理というものよ」…つまり管理者の役割は、人を働かせることにあるのではなく、人を働く気にさせることである。
・残業の本当の目的は、品質向上のためである。昼間はオフィスが騒々しく仕事に没頭できないなどの理由で。
・生産性と無縁な要因(プログラミング・コンテストによる結果から)① プログラミング言語② 経験年数③ 残存バグ数(つまり、生産性の高い人が低い人よりバグが多い或いは少ないことはない)④ 年収
・誰も書かなかった生産性要因…「誰とチームを組んでいるか」
・プログラミングコンテストの結果、生産性、作業速度ともに優れた上位のグループの作業環境は、オフィスは静かで、個人の空間が保護され、無駄な割り込みも無く、その他あらゆる点で下位グループよりも恵まれていた。(各参加者は、通常の就業時間内に自分の作業場所で競技を行う)
・チーム殺し、7つの秘訣① 仕事がうまく行かないことを部下のせいにする② 官僚主義③ 作業場所の分散④ 時間の分断:人を同時に2つ以上のプロジェクトに割り当てる⑤ 品質低減製品:短期間での出荷⑥ さばを読んだ納期⑦ 人々を次々とチームから引き剥がす
・チーム殺し再考-チーム内の競争は、コーチングを難しく、あるいは不可能にする。チームの中の競争を助長する管理者のいかなる行動も、チーム殺しと見なされる。例えば○年俸制あるいは業績レビュー○目標による管理(MBO)○顕著な業績に対して特定の作業者を賞賛すること等。
・CMM批判-CMMはローリスクの安全な行動へと仕向け、それゆえプロジェクトは利益の少ないものとなる。最も実行する価値のあるプロジェクトは、あなた方のプロセスレベルを下げるようなプロジェクトである。
・人々は変化を嫌う。変化は、失敗が認めらられる場合にのみ成功のチャンスがある。
・学習センターが存在する最も確率の高い場所は、中間管理者の間にある空白の中である。(組織図の箱の外の空白である)
・究極の管理上の罪とは人々の時間を浪費させることである。例えば定例会議が単なるセレモニーになるように。
・コミュニティに対する必要性は、人間のファームウエアに組み込まれた何かである。


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