音楽の最近のブログ記事

たいしてたくさん聴いたわけでもないのだけれど、最近、Bill Evansを流しっぱなしにしていることが多い。オーディオ装置の前で正座して聴くのではなく、常に部屋に流れていて、フラッと入っては聴く、豊穣な香りのする空気のような存在。出会ったのはずいぶん前、ラジオで「Peace Piece」が流れたときだ。やられてしまった。「Peace Piece」が入ったベスト盤を買ってきて、この曲だけを何回も聴いた。これが「Everybody Digs」に入っていることさえ知らなかった。次がいけなかった。世間で評判の高い「Waltz for Debby」を聴いた。さっぱりよさが分からなかった。あの「Peace Piece」の緊張感はどこへいってしまったのか。私は今でも、この名盤のよさが分からない。最近、聴き出したのは、ツイッターで知り合った方の影響である。何枚かアルバムも買った。Wikiで調べもした。今一番気に入っているのは、荒涼としたジャケットの「You Must Believe In Spring」である。背景にある悲劇を別としても、自殺した兄に捧げられた「We Will Meet Again(For Harry)」は、涙無くしては聴けない。だから最初は、このアルバムの最後を飾る「Suicide Is Painless」が悪い冗談のように思えたし、亡くなった人たちへの冒涜に思えた。でも聴き返すうちに考えが変わった。この妙に明るい曲で締めくくったのは、この先、生きていくためにしようがなかったのだ、と。
今日もまたBill Evansを聴く。いつか「Waltz for Debby」のよさが分かる日が来ることを夢みて。

1分7秒の1曲目、Rhapsody in Blueにノックアウトされました。超お勧め。極彩色の現代のガーシュイン。ポップスの頂点にして極北。ビーチボーイズもブライアン・ウィルソンもほとんど知らないが、このハッピーなきらきら感は、本当に聴き終わるのがもったいない39分間。いつまでも聴いていたい。ガーシュインの曲だとは信じがたいほど現代的で、60年代の香りもぷんぷんするが、懐かしさを感じさせつつ、ちっとも古くない。ストリングス、コーラス、ブラス、リードの使い方は神業である。ガーシュインと聞いて敬遠する人がいるとすれば、大変損をしていることになります。是非聴いてください。
初期のElton Johnのアレンジで有名な、 Paul Buckmasterが71年にリリースした、ジャズ・アルバム。時期的にはちょうど、Elton Johnの仕事をしていた頃です。ところがElton Johnの仕事と同じ人のアルバムとは信じれられない内容です。リズムの入らない、バルトーク・ライクなストリングスの曲と、前衛的なジャズの曲の混合のような感じです。よく言われるのは、この頃、マイルス・デイビスと親交があって、彼の「On The Corner」は、「Chitinous」の影響を非常に強く受けている。もっと言えば、ストリングスは入っていないが、そっくりである、ということです。近いうちに、Radio Meowingsで、Paul Buckmasterの特集をやります。 Miles Davisの曲も聴き比べてもらいますので、ご期待ください。もう40年近くも前のアルバムですが、この間リリースされたって言われても信じてしまいそうな、エイジレスな名盤です。好みが分かれるところですが・・・正直言って、好きだ、と言う人はかなり少数派かもしれません。ということで必然的に現在は、高価でしか手に入りません。多分再発もされないだろうという予感です。私も、米TOWER RECORDから始まって、数ヶ月かかって、最終的には米Amazonのマーケットプレイスでやっと手に入れました。(しかも定価の3倍以上・・・これでも安いです)
やられました。J-POPの曲に僕がこれほど感動するとは・・・。ピアノがビューンと鳴ってコーラスが入ってくるあたりでもうめろめろです。これほどの才能を持っている人を見逃していたなんて。NHK-FMの「ミュージックライン」のゲストとして登場した時間に、偶然に聴いていました。寡黙だけれど、とても知的な人、と言う印象です。注目する人がまた一人増えました。
BARBERは生誕100年で、気に入っている曲が2曲あります。ベタですが「Knoxville: Summer of 1915」「Adagio for Strings」です。どちらもとても静かで美しい曲で、よくこれらの曲をエンドレスで聴いています。前者からは、暖かい、慰め、郷愁、といった感情が込み上げてきます。後者は静謐で一瞬で壊れそうな、繊細でとてつもなく美しい音楽です。BARBERのこの2曲は、今一番のお勧めです。

タルカスのオーケストラ・アレンジ版です。原曲に忠実なアレンジです。かなりの迫力なのですが、聴いているうちに原曲をもう一度聴きたくなって聴き返すと、原曲のすごさを改めて認識した次第です。やはり原曲は超えられなかった!高校生の頃に始めて聴いて衝撃を受けたことを思い出しますが、私はこの曲はプログレの一つの到達点だと思います。NHKのFMで吉松さんのDJで放送されたとき、吉松さんは、この曲をストラビンスキーの後継者と言われていました。またこれもNHKのプログレ特集番組で、山田五郎さんは、この曲を聴いて、ピアノって打楽器なんだ、と再認識したそうです。そういう感想は新鮮でした。とはいえ40年来のファンとしては、キース・エマーソンのピアノソロでタルカスの全曲を聴いてみたいと切望しています。

どうやら2003年のアルバムの再発らしいです。フランクフルト・フィルハーモニックを使った贅沢なサウンドはなかなか聴き応えがあるのですが、難を言えば、アレンジが今一なのと、(サテンの夜はクレジットはないですがピーター・ナイトのアレンジそのままです。これだけは素晴らしい。)Justin Haywardが歌っているのは、14曲中、6曲、特に、1曲目の「サテンの夜」を自分で歌わないなんて、ちょっとなあ、という感じです。廃盤で高値がついていただけに、再発は朗報です。ファンなら一聴の価値はあります。そろそろ新曲が聴きたい今日この頃ですが・・・。

平日は遠くのお客様のところに通うようになって、Tully'sにほとんどいけなくなったのですが、
土曜日に久しぶりに行きました。
すると偶然にも、ヴァイオリニストの竜馬さんのライヴが。
キーボードとヴァイオリンの構成ですが、みんな優しい曲ばかり。
テクニックを見せつけると言うより、観客とのコミュニケーションを大切にしている雰囲気です。
小一時間、楽しませていただきました。
(特に何も言われなかったのですが、マグが空になったのでラテをお代わりしました)
Tully'sはライヴやアートの展示など工夫を凝らしていて好きです。

Paul Buckmasterは、Madman以降も時々、Elton Johnのアルバムのストリングスのアレンジをしているが、1995年にリリースされた、「Made in England」の中の「Belfast」は特に素晴らしい。詩は全てバーニー・トーピンで、北アイルランドの首都のことを歌ったものだが、日本人の私には、北アイルランドの問題は、解説を読んでも複雑で殆ど理解できない。それにもかかわらず、この曲は、真摯で非常に美しい曲です。もしかするとBuckmasterアレンジのElton Johnの曲のベスト10に入るかもしれない。興味のある方は是非お聴きください。この後、Buckmaster は2001年の「Songs From the Westcoast」まで Elton Johnのアルバムには現れない。

