速さ
ドストエフスキーの何の小説の中だったか、決闘の場面があった。相手が主人公の鼻を狙って撃った弾ははずれ、主人公がよく狙いもしないで撃った弾が相手にあたる。
プロセス改善にしろ、プロジェクト管理にしろ、伝統的なやり方は「構えて狙ってから撃つ」方法である。
だが、撃った後で、すぐに結果のデータが大量に手に入って、すばやくフィードバックする仕組みを作れるとすれば、まず撃つのが正解ではないだろうか?そこで「構えて撃ってから狙え」が合言葉である。すばやく試して、間違ったらすばやく軌道修正してもう一回試せ、ということである。現代では的の動きが速く、撃ったときに的はそこにはない。
「10秒間マネジャー」の中でティム・ハリントンはIBMのことを、「構えろ、狙え、まだ撃つな、よーく狙え、もう一度よく狙え」と言っている。この意思決定の遅さがディフェンダーの弱点となる。
現代は「承認を求めるのは、駄目だといってくれというのと同じ。承認を求めるな。後で謝ればいい。」という世界で競争しなければならない。常に新しいものに取り組んで、自分で自分を時代遅れにしていく努力をしてゆかなければ、他の人によって時代遅れにされるだけである。
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